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    認知症日記-14/49 [2018/7/30〜] みまもりサービス,SECOM


    ★事実を正確に伝える為には本来ならば総てあからさまに書きたいところであるが、お世話になった介護関係者の方々や近隣の方々の個人情報の問題もあるので固有名詞は架空のものにせざるを得ない箇所があることを最初にお断りしておきます。


    1. 郵便局のみまもりサービス

     この春から日本郵便の「みまも訪問りサービス」を契約していた。
    近くの郵便局に行った時にチラシを見かけ、
    額 二五〇〇円(税抜き)、
    郵便局員という身元確かな人が定期訪問してくれるということで、
    迷わず申し込んだ。

     認知症を疑う気もなかった、ほんの数ヶ月前だったけれども、
    今年88歳になる母を独り暮らしさせていることが気になっていた。
    「じゃあ、同居すればいい」と簡単に出来るならばそうしていたが、
    以前より頻繁に会うことで自分の気持ちを誤魔化していた。

     以前より極端に人と会うことが減っていたようだから、
    月に一回とはいえ、誰かが訪問してくれるのはありがたいと思った。

    なんとなく毎月下旬に来てもらうようになっていて、この7月で3回目の訪問だったと思う。

    • 「質疑応答の結果」
    • 「訪問員の自由表記、印象欄」
    • 「写真一枚」
      が「みまも訪問りサービス」の中身だ。
      この3点セットを申込時に登録したメアド宛に訪問日の翌日には送信してくれる。
      我が家では私、妻、弟の3人のメアドを登録した。


    「質疑応答の結果」
    一. 最近、体調はいかがですか? 
    二. 最近、食事は規則的にとっていますか? 
    三. 最近、よく眠れていますか? 
    など決まった7項目の質問のほかに、
    23項目の選択肢から3項目を追加して10の質問を訪問員が母に問う。
    その結果を表にしてくれる。
    「はい」「いいえ」「時々」などの簡単なものだけれども。

    「訪問員の自由表記、印象欄」
    訪問員が滞在してくれた時間に雑談、世間話をしてくれ、その印象や気になった言動を書いてくれる。
    今月の訪問では、
    「お元気そうでしたが、今年はエアコンを一度もお使いになっていないと仰っておられました。今年は記録的な暑さなので、エア コンをお使いくださいねとお願いしました」
    「お掃除について、たまにはお金を払ってお願いしようと思うこともあるそうですが、知らない人に家に入られることには抵抗があって、頼んではいないとお話しされていました」とあった。


    「質疑応答」の項目で
    「不便を感じること」の中で「掃除、洗濯」を選んでいた。
    そこから訪問員さんが突っ込んで聞いてくれたのだ。

    「掃除、洗濯」が「不便を感じること」に丸をするのは最初の月からそうだった。
    妻が「掃除なら行った時にやるし、洗濯はいまだにお義母さん二槽式の洗濯機を使ってるから、あれをいまの型式の物に買い換えたら、お義母さんも楽なはずだし、あたしが定期的に行ってやれるんだけど。
    二槽式じゃあ時間もかかって、とても大変なのよ」と言っていた。
    会った時に不便を感じているのは、
    「掃除なの?」
    「洗濯なの?」
    「掃除、洗濯両方なの?」
    と尋ねても、「そんなこと言ったかしら。覚えていない」と答える。
    「どっちにしても、洗濯機が古い二槽式だから、いまならもっと便利で省エネのものがあるから今度注文するから」と言っても、
    「あたしはこの形式が好きなの」と現在の乾燥まで一気にやってくれ、電気代も得な形式に買い換えることを頑なに拒否するのだった。
    「掃除は?面倒臭いなら、我々がやるよ」と言っても、
    「毎日、掃除機かけてるもの。
    あんた達も忙しいんだから、そんなことくらい自分でできるわ」と答えも決まっていた。

    結局、毎月「掃除、洗濯」が「不便を感じる」と答えておきながら、我々が手助けしようと提案しても拒否するのだった。

    「写真一枚
    訪問員さんが写メを一枚撮って送ってくれるだけだが、一ヶ月ごとに送付されたものを見比べると、少し痩せた、顔色が悪いなどがよくわかる。

    月に一回三十分程度の訪問では真の安否確認には不向きだったし、
    10の質問に対しての母の答えが「よそいき」のものだったり、気になって後で確認しても「覚えていない」だったから、認知症を発症した母の介護面での役には立たなかった。

    それでも、訪問員さんが最後に写真を撮ってくれた後、
    「来月の訪問日はいつにしましょうか?」と決めてくれ、
    日付を書き込んだ名刺を翌月のカレンダーに張っている母を見ると、
    先の予定があることは「悪いことじゃない」と思い、
    このサービスは2019年2月をもって契約を打ち切るまで毎月、契約続行した。

    2. SECOMから朝早く電話が

    7/31、朝8時過ぎ、後10分くらいで会社に出かけようとしていた頃だった、家の電話が鳴った。
    「こちらSECOMですが」
    は!?
    何かあったのか!?
    実家にはSECOMの防犯サービスを設置している。
    私の家にSECOMさんの人間から電話がかかってきたことなどこれまで一度もなかった。
    心臓がドクん、と鳴った。
    「SECOMでは在宅中となっている時に、ご自宅の中である決まった場所を12時間以上、人影が通らないと安否確認をさせて頂くことになっています。
    今朝の7時30分の時点で12時間、そのアラームが作動致しましたので、ご自宅にお電話をしましたところ、ご本人様が電話にお出になられ、何も異常はない。寝ていた、とのことでしたので、安否は確認出来たのですが、一応ルールに従いまして、ご登録されているご長男様にご報告のお電話を致しました」
    という内容だった。

     なんだ、何もなかった。
    ほっとしてお礼を言って電話を切った。

    それでも12時間も寝てた?
    母はだいたい夜テレビを見ながらうたた寝をし、それでも11時くらいには本格的に寝て、5時か6時には起き出すパターンだった。
    昨日夜7時時から今朝の7時までベッドにいたということか?
    SECOMの定点のセンサーは居間や廊下を照らしているはずだから、廊下を通ってトイレに行ってもセンサーは反応する。
    12時間・・・
    風邪でもひいたか、具合が悪いのか

    とりあえず、実家に電話をして話している時間はなかったので、メールだけ入れた。
    会社に着いても、まだ母からの返信はなかった。

    昼休みに家に電話すると、普通に出た。
    「元気よぉ〜。朝から庭の水やりをしてたくらいだから」
    「だって、SECOMから電話あったよ」
    「寝てたのよ、たまたま」
    よく分からなかったが、認知症と判明してからは、私の方も母の受け答えが理路整然としていなくても深く追求することをやめてしまっていた。
    まだ1週間も経っていなかったけれども。

    いずれにしても、本人が大丈夫だと言うのを電話で追求しても埒が明かないことは確かだった。

    3. まだ家族の心は平和だった

    今、当時のメモを見ながら思い出しつつ書いているが、まだまだ平和だったなぁと思う。
    アルツハイマー型認知症です」と宣告されただけ。
    主治医から新しい薬を処方してもらっただけ。

    「完治は出来ませんが、症状の進行を遅らせる」

    この言葉から、ネットや買った本で読んだ認知症患者のいろいろな症状が出てくるのは「先のこと」なんだろう、と漠然と思っていた。

    何しろ、先々月、先月、今月、何回も待合わせて、一緒に出かけ、食事をし、
    ・多少呂律が怪しくなった、
    ・同じ話ばかりする、
    ・辻褄が合わないことを言うようになった、
    にしても、喜怒哀楽はあまり変化がないし、
    相変わらず、
    ・独りで寝起きし、
    ・晴れていれば、毎朝庭に水やりをし、
    ・買い物に行き、
    ・食事を作り、
    ・食前食後に薬を飲み、
    ・掃除・洗濯をし、
    ・毎週一回、趣味の手芸の集まりに行っていた
    のだから・

    (手尾広遠)


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