日記,  認知症

認知症日記-21/56[2018/9/上旬] 驚愕の「要支援1」!!即「区変」申請!


★事実を正確に伝える為には本来ならば総てあからさまに書きたいところであるが、お世話になった介護関係者の方々や近隣の方々の個人情報の問題もあるので固有名詞は架空のものにせざるを得ない箇所があることを最初にお断りしておきます。


1. 「要支援1」って!!

  認定調査が終わってから
「結果は3週間くらいかかります」
と言われた。
え、そんなにかかるのか?

 調べると、
区役所で「介護認定調査会」なるものが行われる。
その日程はケアマネージャーさんなら問合せることが出来る。
ケアマネージャーさんから
「9月〇〇日らしいです」と聞いていた。

●先の認定調査員の母との聞き取りによる結果
●認定調査員の意見記入
●主治医の意見書

を前に「介護認定調査会」は行われる。

私はこれまで3度、母の介護認定調査に立ち会ったが、
私の印象を私の責任において書くが、
認定調査結果は認定調査員次第」である。
その辺りのことは、プライバシーを守った上で可能な限り拙著に書いた。

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認定調査員次第」などと書けば、
「そんなことはありません。公明正大に判断しています」
「厳格なルールに従って」
と行政側は言うだろう。
公式にはそうなっている。
しかし、人間が人間を見て判断している。
血液検査のように数値で出るものではなく、
たった10分間、初めて会った人間を(調査員と言えども)人間が判断するのだ。
しかも、判断される人間は「認知症あるある」で「出来てもいないことを」はしゃいでとくとくと喋り出す。
「そこはプロだから」
私と妻が立ち会った人生最初の要介護認定調査が「時間切れ」で終わってしまったのをケアマネージャーさんに言うと、安心しなさいとばかりに言われた。

この顛末は前々回に書いた。

認知症日記-19/54[2018/8/下旬] 要介護度認定調査

さて、言われていた3週間もかからず、認定調査日のすぐ後に役所から封書が届いた。

「要介護くらい2かなぁ」
これまでのケアマネージャーさんとの会話やネット、本を読んだ知識で勝手に想定していた。
封書を開けた。

「要支援1」

はぁ?

MRI検査を受け、アルツハイマー型認知症と診断が出ていて、
主治医の意見書があって(その中身は読めないが)、
「要支援1」とはどういうことなのか!?

私が書いた「認定調査員次第」のはこの結果の経験があるからだ。
実績、経験、資格があるプロの「認定調査員」の目には、
うちの母親が「要支援1」と映ったということ。
だから彼女はそう見たまま、感じたままを書いた。

その後の我々家族が説明した「時間切れ」になってしまった訴え、実情はほとんど考慮されなかったということだ。

要支援1」とは「要介護1」「要支援2」よりも低い判定。
その下は「自立」だ。
「自立は出来ていないが、介護の必要はない」という判断。
そして、介護保険を使っての介護サービスはほんのお印しか使えない。

2. どうしたらいいんだ!

 私の気持ちは沸々とした怒りで居ても立っても居られないものだった。
アルツハイマーの症状が日に日に、驚くほど教科書通りに現れていて、
もし仮に、
「あの時病院に連れて行っていなかったらどうなっていたんだろう」と、
家族で話すほどの状態なのに、

「要支援1」!!

介護サービスの使える範囲が云々の話じゃなかった。
正当に判断されていないじゃないか!」
医者がアルツハイマーだと診断しているのに」
「我々も母の脳の海馬の収縮を画像で見せられたのに」
「毎日、いろいろな症状で困っているのに」

節穴の認定調査員のせいで!
或いは、
「高齢者が都内有数に多い区だから予算内に収める為、
行政側が『要介護度をなるべく低く抑えるようにと指導でもしているのか?」
と疑いたくなった。

封書には
結果に不服の場合、「介護保険審査会」への「審査請求」が出来る、と書かれたいた。

ケアマネージャーさんに連絡した。

「要支援1」ですって。
「えっ!?要介護1じゃなくて、ですか」
「はい、わが目を疑いました。ここに『要支援1』と書かれています」
「それは、いくらなんでも・・・」

「それで、ここに結果に不服の場合、『介護保険審査会』への『審査請求』が出来る、と書かれてありますが」
「それは、今回で言えば『要支援1』の結果を取り消してもらうべく審査請求』が出来る制度なんですけど、判定が出るまでに半年くらいかかります」
「はぁ?意味ないじゃないですか。
単に取り消してもらっても意味ないし、
半年なんて馬鹿にしてますね、それは」

「もう一つの方法は、『区変』、正式には『区分変更申請』といって、以前もご説明しました通り、一度出た要介護度の有効期限は1年間なんですがその間に症状が悪化することもありますよね。
その為に『いつでも』『区変』が申請できることになっているんです」

「ってことは、今すぐその『区変』を申請してもいい、ってことですか?」
「はい。可能です。ただし、『区変』を申請したからといって必ずご家族の望む結果が出るとは限らない、ということは申上げておきます。
『区変』を申請しても、結果が同じ、または『下がった』という事例さえあります」
「えっ、そうなんですか」
「ただ、お母様の場合は私が見ても『要支援1』はひどいと思います。
最低でも、という言い方は変ですが、最低でも『要介護1』が出なくてはおかしいと思います」
「お話ししたように、節穴だったんですよ調査員の人、失礼な言い方ですが」
「いえ、ただ調査員も人間ですからね、相性もありますしね」

相性でやられては困るんだよな、こっちは。
ただでさえ、
母が認知症になったショック、
毎週のように会社を半休したり休まなくてはならない毎日、
他人に迷惑をかけていないか、
いつ徘徊しだすんだろうという恐怖、
いつ何時何かやらかしたという連絡が入るかという緊張の日々

そんな状態で「要支援1」って人を馬鹿にしている。

3. 「区変」を選択

「今すぐにその『区変』をお願いします」
「はい、分かりました」
ケアマネージャーさんはすぐに動いてくれることになった。

最初の「要介護度」の結果を貰った翌日に「区変」を申請する、というたぶん異例の決断をした。

 その後、すぐに母の通院の日だった。
「先日、要介護度が出まして」
「あぁ、そろそろかなって思ってました。如何でしたか?」

要支援1でした」
「えっ!?僕、ちゃんと書きましたよ、意見書」
「いえいえ、先生の意見書のせいではないと思います。
中身は読ませていただけないので判りませんが」
「いえ、僕しっかりと書いたんだけどなぁ」
「ありがとうございます」

今さら医師に愚痴っても仕方ないし、待合室に大勢の患者さんが待っているから、認定調査員の認定調査の仕方への不満を手短に話し、
「いきなりですが、ケアマネージャーさんと相談して、『区変』申請することにしました」
「なるほど」
「ですから、また先生には『意見書』の作成依頼がいくと思いますので、よろしくお願いします」
「わっかりましたぁ。今度こそ、きっちりと書きますよぉ。
あ、前回もちゃんと書いたんですけどね」

なんだか軽いなぁ。この先生。
しょせん「認知症は治りません」て言い切っちゃう人だもんなぁ。
それは事実そうなのかもしれないけれど、
結局は薬を処方するだけだもんなぁ・・・

「よろしくお願いします」
内心ではどう思っても、医師にはそう言わないわけにはいかなかった。

母も訳もわからず、一緒に頭を下げている。

(手尾広遠)


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